100K Ultra Training

初めてウルトラを目指す人にも!ベテランランナーにも!

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いいのわたるコーチのウルトラマラソントレーニング

第1回 レース3カ月前~2カ月前までの練習メニュー例

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レース出走にあたり、日々のトレーニングはもちろんのこと、当日に近づくにつれて調整を行ったり、身体のケア、ウェアリング、補給食、ペース配分などを考える必要があります。特にウルトラマラソンでは、フルマラソン以上にそれらの点が重要になります。

今回はまず日々のトレーニングについてお話ししましょう。走力レベルによってメニューは変わりますが、この時点ではレースを想定した調整・休養は特に必要ありません。

まずは走り込みましょう!
ただし、むやみに走り込むのは故障やモチベーション低下の原因になります。走力によって距離やペースをアレンジしていきましょう。

以下は、初級者・中級者・上級者、3つの走力レベル別 「レース3カ月前~2カ月前までのトレーニング」メニュー例です。

●初級者 初ウルトラマラソン
~完走ぎりぎりランナー

まずは月間200~250kmを目標に走りましょう! 走ることを習慣付ける、これが大切です。
そして無理のないよう週2~3日は休みを入れます。
都合次第で休みの日を移動しても大丈夫ですが、連続して休まないように心がけましょう。 ペースは7分30秒/kmであれば、レース中、少しだけ休息を取っても一般的なウルトラマラソンでは完走できます。したがって7分30秒~7分50秒/kmをジョグペースとしましょう。

※ペース走:(ジョグペース ー 10秒)/km
※ビルドアップ走: 5km(ジョグペース ー 5秒)/km → 5km(ジョグペース ー 10秒)/km → 5km(ジョグペース ー 15秒)/km

●中級者 ウルトラマラソン経験者
~10時間切り目標ランナー

250~300kmを目標に走りましょう! 走ることが習慣付いているので追い込むことも考えながら、週1~2日の休みを入れましょう。
ペースは6分/kmであればレースで10時間を切ることができますが、エイド休憩を加味すると少し速く走る必要があります。したがって6分~6分20秒/kmをジョグペースとしましょう。

※ペース走:(ジョグペース ー 10秒)/km
※ビルドアップ走: 5km(ジョグペース ー 5秒)/km → 5km(ジョグペース ー 10秒)/km → 5km(ジョグペース ー 15秒)/km

●上級者 9時間切り目標ランナー

300~350kmを目標に走りましょう! 中級者以上の距離を踏むことに加えて、心拍強化のためにスピードトレーニングも意識してください。レースペースが楽になります。
休息は中級者と同じく週1~2日。
ペースは5分24秒/kmで9時間を切ることができ、エイド休憩を加味すると5分24秒~5分40秒/kmをジョグペースとしましょう。
身体に大きな負荷がかかるため、トレーニング後は可能な限りアイシングを行い、翌日に向けてダメージを軽減させましょう。

※ペース走:(ジョグペース ー 10秒)/km
※ビルドアップ走: 5km(ジョグペース ー 5秒)/km → 5km(ジョグペース ー 10秒)/km → 5km(ジョグペース ー 15秒)/km
※インターバル走:(ジョグペース ー 30秒)/km を 1km × 10本

 

トレーニング指導:ジャパンウルトラマラソンチャレンジシリーズ公認コーチ・いいの わたる

東京都出身。自動車設計技師としてドイツに駐在していた30歳の時、ダイエットのために走り始める。その後は、世界を舞台に極限の長距離走への挑戦を続け、国内のウルトラレースはもとより、海外のウルトラトレイルや砂漠マラソンで優勝・入賞を果たしNHK BS GREAT RACEで紹介される。コロナ禍でもチャレンジを続け、2020年東海自然歩道1140km、2021年本州縦断1550kmを走破する。